KPIやKGIで目標値が定まったら、具体的にどうWeb戦略を練るか考える段階になる。Web戦略を考えるとき、「誰に何を訴えていいかわからない!」困ったちゃんもいるだろう。これは買う人が何者で売る人が何者か分からないから起こる現象で、漠然となんとなくマーケティングしてきた証拠。基本中の基本の話だが、「誰に何を」がはっきりしないと表現がどこへ向かうかが分からず、地に足の着いた戦略が練れないのは当たり前だ。Web戦略の第一歩は企業コンセプトを明確化して、制作者や担当者が共有することから始まる。その一連の流れを、お話ししましょう。
突然ですが、あなたはたくさんの男性(女性)に愛されたいと思っているとする。できるなら効率的に愛されて、多くの人に自分が評価されて幸せになりたいと思っている。しかし愛される人のは、誰でもいいと言うわけではない。気のない人に一生懸命アプローチをかけても効率的な愛され方とは言えないからだ。
ということは、少なくとも自分を愛してくれる人は、どんな人か想像しておく必要がある。年収はいくらで、ライフスタイルや趣味はこうでと。そうした理想的なお客様を想像することを、デジタルマーケティング用語で「ペルソナ」という。ちょっと前まで大雑把に「ターゲット」と呼ばれていたものが、ペルソナはもっと細分化しながら掘り下げて考える。「年収はいくらで、どこに住んでいて、子供は何人で」と妄想を膨らませていくのだ。
相手のことは、わかった。次に知らなければならいのは、自分(自社)のこと。しかし自分(自社)のことは、あまりにも身近で分からないというのが人情だろう。客観的視点などと言うものは、意識しなければ気づかないものだ。
そこで、あなたの会社やショップが愛されるべき存在かどうかは、一度じっくり考える必要がある。ライバルにないあなただけの魅力は、広く世の中に訴えるべき大切なポイントだからだ。
自分が愛されるべき存在かどうかは、自分で見つける必要がある。そんなものは、ひつもない!のなら、その事業は初めから勝ち目はない。無理矢理でも創り出す必要がありそうだ。
相手のことが分かって自分(自社)のことが分かったら、あとは言葉を探すだけ。言葉はWEB上で訴えるいちばん明確で強力な方法だから。理想的な顧客(ペルソナ)に「私はこういう魅力的な人間です(USP)」と訴えて「私、感動しましたぁ!」となればご成約はぐんと近づく。
ちなみに弊社(有限会社アジャ)の企業コンセプトは、「売るから売れるWEBデザインへ」。クライアント担当者様の切なる願い(ペルソナ)と当社のスキル(USP)が合致したフレーズになっています。
先ほど弊社の企業コンセプトを紹介したが、「売るから売れるWEBデザインへ」に定めたからには、こちらの言葉を中核にコンテンツ展開するのがベスト。単に売るだけでなく売れるためのWEBデザインづくりのために、自分たちにはどんなに日々奮闘して、スキルを磨き、どんなサービスを提供しているのかを発信するのだ。
ペルソナとUSPの設定が間違っていなければ、キャッチフレーズは顧客の心を射抜くはずだ。そうすることによって、顧客をファンにしてコツコツ一歩ずつと自社を「できる会社」「おもしろい会社」「マジメな会社」など顧客に感じさせて、ブランディングを構築していくことになる。
豆大福(マーケッター)
「売れるWebデザイン」を提唱するアジャの頭脳。
アジャの企業コンセプトである「もっと売れる表現を!」を実現化させるために、
デザインの感性にマーケティング論を融合させる社内随一の論理派。